『えぇ、私は非モテです。それが何か問題でも?』

前回記事「モンダイは何処に?」へのコメントに応えて。


まず、素朴な疑問さんのコメントについて、私も大いに同意いたします。ただ、現状そのまま適用出来るのかという部分で、Leiermannさんの仰るように『「モテない事をモンダイとする」価値観に取り込まれている面がある』事と、ラブハラスメントが「モンダイ」としては一般的に認知されていない事が障害になると考えています。*1
非モテ」を扱っているサイトで良く見られるコメントとして『モテたいんでしょ?だったら〜云々』という類のものがありますが、この理解自体が偏っている事に気付いていらっしゃらない方が多いようです。無論「モテたいけどモテなくて不満たらたら」な人もいますが、「非モテ」全体をそう捉える事は、事実を歪曲しているとしても云い過ぎではなく、ラブハラスメントの問題が隠蔽されている事に他ならないでしょう。これを告発する手段として「非モテ」を称する意味はあると思うのです。素朴な疑問さんのコメント内にある『確かに俺はもてないが、それがどうした?』というフレーズが、人種差別に反論した『Yes,I'm nigger. What's wrong with that?』という言葉と、全く同じものであるのは偶然では無いでしょう。「非モテ」という言葉は、このフレーズにおける「ニガー」と同じ役割を果たす事が出来るのではないかと考えています。
他には「Black is beautiful」という言葉もありますね。これは収奪された尊厳を快復する手段として正当化されますでしょうか。*2喪男道の覚悟さんなどは意識的にこういったスタンスを取ってらっしゃる模様ですね。*3
性交渉の経験が無くとも素敵に生きていらっしゃる人が身近にいれば、ラブハラスメントで悩む人々の負担はずっと軽くなるのでしょうね。その辺りも『本人の資質と環境によるもの』なのではないでしょうか。

*1:非モテ」とか「ラブハラスメント」なんて言っても、web(特にはてな)以外では全く通じない点も含めて

*2:この手法については自己愛の拡張と混同されやすく、反論が起き易いでしょう。また単なる粗暴な人々が集まりがちだったという話もありますし。

*3:個人的には異論がある点もありますが