ゆがんだはしごさんへ

偽うつ病患者は、誰にも見破れない危険性が有る(from heartbreakingさん)


最後に名前を出されたので私からのお返事です。


まず最初に申し上げておきますが、私はあなたの『鬱病という病気は存在しない』というご意見には全く反対する立場です。ご自身でもある程度以上の知識はあるとの事ですが、τさんやLeiermannさんの示されたサイトで明確に書かれているように『鬱病』という病気は存在します。何故否定されているのか理解に苦しむほど、お二人のコメントで述べられている通りです。脳の器質的な問題として(セロトニンの不足等)『鬱病』という病気が明らかであるのに、それを『無い』とする論理は飛躍としか云い様が無いと感じます。


ゆがんだはしごさんが考えているのは、『診断』の問題ではないかと感じたのですが如何でしょうか。実際鬱病になってしまった人の脳内では、セロトニン等の分泌が阻害されて病状が現れているのですが、診断は『鬱病とされる指標』に対してどの程度合致するかで判断され、『患者の自己申告』に依存して診断が行われる為に、脳の器質的問題は発生していないけれども気分の落ち込んでいる人が『鬱病』と診断される事を問題視してらっしゃるのかなと受取りました。私もある意味で、安易な鬱病の診断と抗鬱剤の処方に関しては危惧しております。しかし、鬱の羅患が疑われる人の脳を遠心分離機にかけて分泌物の量を調べる事は不可能ですから、このような方法で診断する他無いのが現実であって、決して『抗鬱剤の処方は止めるべき』とか『鬱病は存在しない』などとは考えていません。精々『診断は慎重にやって欲しい』程度でしょうか。
また、ゆがんだはしごさんは『鬱病など存在し無い』と言ってしまう事で偽鬱病患者に自立を促したいとの思いもあるのかもしれませんが、本当の患者に対して酷くネガティブな影響を与える可能性を考えると、この点でも矢張り肯定できる方法とは思えません。


ついでに抗鬱剤を服用せずに治す件について。私も9ヶ月ほどかかりましたが、抗鬱剤は利用せずに治ったクチです。とはいってもそれは単に私が四苦八苦している最中に、脳内分泌物の状況が改善したから運良く治ったというだけであって、私が気合で頑張ったから治ったと呼べるものではありません。気力で分泌物はコントロール出来ませんからね。実際光を浴びる事でセロトニンの分泌が促される事は知ってましたので、調子が悪くなりそうだと無理に外出したりしていましたけれど、特に効果は感じられませんでした。というか無理に外出して車やバイクで移動しても、酷く集中力が低下しているので危険極まりなかった記憶の方が強いです。結局は原因となったストレスが、私自身の力によってではなく偶々解消された事で、自然と快方に向かったというのが現実です。
ですから、原因となるストレスに対しての対策を全く取らないまま抗鬱剤を利用し続ける事はその場しのぎであり、原因を取り除く方法を考えなければならない、とは考えていますが、これとて矢張り対症療法としての抗鬱剤を否定するものではありません。というか、ゆがんだはしごさんが抗鬱剤を否定している根拠って『自分は抗鬱剤を止めたけど治った』という経験その一点であって、それを人に勧めて自殺しちゃったらどうするんだろうという心配の方が先に来ます。『ご自身の経験』としてとどめられた方がよろしいんじゃないかと思いますよ。


ではでは。