道徳って何だろ
道徳は常に手段であって目的ではない
(fromシロクマの屑篭さん)
だが、道徳そのものが目的化してしまったり、(例えばニーチェ曰くの)奴隷道徳のように道徳がルサンチマンに由来する場合は、それを退ける。
そうですねぇ。道徳そのものが目的化する場合ってのは、自己の内面に欠落があると感じていてそれを穴埋めしようとする意図が感じられる場合って多いですよねぇ。仰るように本来は「道徳的な手法の結果何を為すのか・何を得るのか」がある筈ですよねぇ。その上で『食えるか否かという命題は、道徳を守るか否かにたいていは優先される。』という点にも同意しますねぇ。*1
ただ以下の部分には疑問を感じるんですよ。
道徳は処世の手段の一つであって、道徳そのものは目的ではない。(中略)道徳は目的ではなく、適応の為の一手段であると心得る。
社会規範として道徳を考えた場合「共通前提」である必要があり、この場合ツールとして他のものと等価置換が可能ではない筈ですよねぇ。常々シロクマさんが仰ってるような「差異を求める衝動と言うのは人間から切り離せないもの」(間違ってたら突っ込んでください)が共通前提であるように、「社会生活を送る為には道徳が必要である」という共通前提が必要だと思うんですよ。*2 どちらかと言うと現在では『マナー』がその場所に座ってますよね。ただ『マナー』と言う場合、立ち振る舞いや言葉遣い等の行動面が強調されがちで、倫理面がとても軽視されてる気がするんですよねぇ。
とは言ってもが旧弊的・保守的な価値観を表わす言葉としての『道徳』を称揚しようとは思いませんけどね。社会形態がすっかり変わってしまった現在において適用できる部分はあまり無いと思っています。ただ現代に即した道徳、倫理面も兼ね備えたマナーってのは必要なんじゃないかと思ってますねぇ。ミニマムでは『多様性を尊重する事』だと考えてますけどねぇ。