W杯ブラジル戦

1-4の敗戦。これにて日本代表の2006ドイツW杯は幕を閉じました。


深夜(明け方?)からの試合開始、かつ99%決勝T進出は無いと言う事で寝てたんですが、5:00頃ふと目を覚ますと、最近めっきり睡眠時間の不規則な嫁が珍しくサッカーを見ています。んんんん???1-0でリードしてるじゃん!!と思うのも束の間、同点ゴールを決められてしまいます。あぁ、これで完全に終わったな、と言うわけですっきりと再度就寝。
このブラジル戦でのスコアですが、止むを得ないというのが私の感想。完全に格上の相手に対して2点差以上のスコアをつけようとすれば、各プレーにかなり無理が出ます。同点にされた時点で浮き足立ち体力的にも消耗し、その後気持ちが切れてしまう事も責められないですねぇ。玉田のゴールは素晴らしかったし*1、何とかFWが1点取った事で満足します。同点ゴールに関しては完全にボールにつられてマークを外してしまった中澤のミス。川口はサイドからファーに流れるボールを見てしまう癖が抜けませんね。


さて、今回のW杯についてジーコさんを含め、マスコミの論調は「オーストラリア戦の残り6分からの失点が・・・」で統一されつつ有りますが、あれは必然です。各局面で打開できずに押され続け、チームとしての守備意識の統一もされないまま試合が進んだ事により生まれた敗戦です。原因ははっきりしています。チームとして戦略・戦術が無かった事。「ボールを奪ったら早く攻める」なんて少年サッカーのコーチでも言えます。個人のレヴェルが抜きん出た国の代表チームでさえ監督によってチームのプレイスタイルが変わる現代サッカーでは、ジーコさんの方法論は余りにも牧歌的過ぎます。日本の選手、特に中盤の選手の技術力は世界と比べて特に見劣りする程の差はありません。矢張りチームとして局面を打開する力をつける、即ち戦術をより熟成させる事が必要なのでは無いでしょうか。その上で「創造的なプレー」が発揮されればより高いレベルでのサッカーが出来る筈です。退化に見えるかもしれないけれど、次の代表監督にはシステマティックな人を希望します。


最後に今回のW杯を通しての個人的選手評
川口:6/チームとしては7失点と決して褒められないが、彼がいなければもっと取られた筈。
宮本:3.5/散々の出来。限界を露呈したか。
中澤:4.5/良いプレーも随所に見られたが、マークを外してしまう事が多かった。1対1だけでなく、エリアもより広く見られるようになれば世界に通じる。またそれだけの期待が出来る。
坪井:4/判断力に問題があるのか、全体を見てのプレーが出来ていない。大会の中で成長する様子も見られず残念。
茂庭:4.5/急な召集で出番を得た事が重要。今後の糧にして欲しい。
サントス:5/オーストラリア戦には不満を感じたが、その後の集中力に敬意を払いたい。
加地:5/怪我からの復帰とは思わせない奮闘。サントスと併せてこれまでこき下ろして正直スマンカッタ。
駒野:5/フル出場できたことは大きな財産になるはず。次回大会までにクロスの精度を上げて、レギュラー奪取を目指して欲しい。
福西:4/攻守に精彩を欠いた。嫌いな選手では無いだけに残念。
稲本:5/クラブでもコンスタントに試合に出続けていれば、もっと良いプレイが出来たのではないかと残念に思う部分も。
中田:6/将に大黒柱。矢張り経験と言うのは重要だ。川口と併せて今回の主役。
中村:5/良いプレイも見られたが決定的な仕事は結局出来なかった(得点は無効扱い)。この大会で何を得たのかが重要。
小笠原:4/ジーコの親不孝息子1。予想通りとは言え全く通用しなかったと言っていいだろう。
小野:4/出番は殆どなくその中でも精彩を欠いた。今後の復活はあるのか。
高原:3.5/期待もあっただけに残念。本人も悔しさで一杯だろう。
柳沢:3.5/ジーコの親不孝息子2。歴史に残る失態。飛び出したキーパーの股を抜くシーンは一生忘れられないだろう。
大黒:4/全く自分のプレイを出せなかった。これをバネに飛躍して欲しい。
玉田:5/ブラジル戦での得点でこの評価に。プレイの幅は少ないだけに毎回あのシュートが打てるようになって欲しい。
巻:4/余りプレイを見ていないので難しいが、点の取れなかったFWとしてはこれ位の評価か。ブラジル戦に出場できたこの経験を今後生かして欲しい。

*1:あの位置からニアハイにあの強いシュートがいつも打てれば良いんですけどねぇ